コスモスの会は中国残留日本人を支援する団体です。

スタッフの横顔 　シリーズ�I

ご自身が障害を持ちながら中国残留孤児の支援を続けられている 　　　　　　　　　田中國生さん

　粋なテンガロンハットにバンダナ、独特のスタイルで存在感のあるバラグループ田中國生さんの紹介です。

事故による下半身麻痺
１９９７年４月交通事故で頸椎亀裂骨折という重傷を負い、医師から一生車椅子生活か？と言われながらも、２人の幼い子どものために必死にリハビリに励みました。その時奥様が気丈に支えてくれ、そのことに今も感謝されています。手足はそのかいあって少しずつ動くようになり、今に至っています。
コスモスの会との出会い
08年に松本康子さんに勧められ宗景正さんの写真展を見て残留孤児の存在に衝撃を受け、尼崎日本語教室のボランティアに参加しました。障がいを持つ身でも、役立つ場があれば積極的に参加しようという田中さんの心意気の表れです。

４０００万歩の歩行目指して
奇跡的に回復した後も歩くことを目標に据え、伊能忠敬に倣い４０００万歩を目指し１２年から続けています。「歩くことは人との交流を広げること」と田中さんは言います。ご自身の経験から学習者の皆さんも地域の方と交流し、「自治会の一員として、また役員として地域行事に参加する状況がたくさん生まれれば嬉しい」とも言っておられます。その意味では、梅グループのＥさんご夫妻が地域の役員など積極的にされていることを喜んでいます。

学習の場で
新聞のコラムを題材にＳさんと個別学習をしたとき、Ｓさんが投稿者の真意をしっかりと文面より汲み取り、感極まった表情を見せたことが忘れられないと言われます。そこまで深く心情を受け止めたＳさんに感動したのです。
学習者が地域の方とつながりを広げ、穏やかな生活をしてほしいと願う田中國生さん。これからもバラグループでの活動に期待しています。