本文へスキップ

コスモスの会は中国残留日本人を支援する団体です。

電話でお問い合わせはTEL.090-7366-5915

〒661-0953 兵庫県尼崎市東園田町4丁目
               152-16

スタッフの横顔




スタッフの横顔 シリーズF

牡丹グループの学習を担当する冨本朋子さん

 切り口のよい率直な話し方からチョツピリ近寄りがたいと思われがちですが、実は、シャイで心優しい人と定評のある牡丹グループのリーダー冨本明子さんをご紹介します。まずは、活動のきっかけから−

 2008年8月、「あの戦争から遠く離れて」の作者、城戸久枝さんの講演が伊丹であった。同時に、宗景さんの写真展もあり、たくさんの残留日本人の方々もお見えになっていた。80年頃、新聞紙上で報道されていた残留孤児たちが、まさか自分の周辺で生活されているとは思いもよらなかった。尼崎日本語教室のボランティア募集を知り、中国語はできなくても、多少お役にたてるのでは、と思い、尼崎市中央公民館に見学に行った。

 当初、一クラスだった教室は、今は三クラスになった。しかし、この教室は、どうあるべきなのかと、近頃よく考える。

 「夜間中学と比べると物足りない」と言う人がいる。「いやいや、1週間に1度、たった2時間では夜間中学にかなうわけがない」と言う人もいる。学習者は高齢化で、覚えられない。家では中国語ばかりの生活で、復習もあまりしない。できることは限られている。日本語教室が居場所作りにシフトしすぎて、肝心の目標が薄らいではいないか。何事もマンネリ化すると緊張感や面白さがなくなり、心が離れる…いろいろ考えると悩ましい。

 人間は、衣食住が一番大切で、それが整ってきたら、次に必要なのは、達成する喜びだと思う。できなかったことができるようになった、ということが大事。小さな達成感の積み重ねが学習者とボランティア自身を成長させると思う。

 時間の使い方や授業の進め方をボランティア同士が本音で話し合い、現状に甘んじることなく、ベターな方法を探る努力をするべきだと思う。「1週間に1度でも学び甲斐があって捨て難いよ」と皆が思える「魅力的な教室」をめざして―。

 日本語教室の様々な面、思いを澱みなく語られる冨本さん。その授業はしっかり準備され、楽しく学べるように、いつも工夫がされて、授業記録ノートには目標から総括まで、丁寧に記入されています。また、参加者の出欠確認や、支援対象者の給付金の請求書の作成など、会の運営を事務的に支えておられます。

 そんな冨本さんの1日は、勤務時代から20年以上続けている早朝の散歩から始ります。コープのボランティアや、日本語教室参加後に始めた中国語教室通い。時には、旦那さまと甲山や、中山寺に自宅から歩いて往復し、ガーデニングも楽しみの一つ、と非常にアクティブです。

 これからも学習者とボランティアを学習面でも、精神面でも高みまでリードしてくださいね。

(聞き手 神田 眞佐江このページの先頭へ

コスモスの会ビルダークリニック

〒661-0953
兵庫県尼崎市東園田町4丁目152-16

TEL
090-7366-5915
FAX
06-6493-0817