自宅の台所に立つ江田徳華さん
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梅組の江田徳華さんを紹介します。江田さんは1945年生まれ、中国残留日本人孤児(梅組の江田秋子さん)の配偶者です。
問:いつ日本に来られましたか?
答:86年に妻と息子二人で遼寧省丹東から来た。
問:日本へ来るときはどんな気持ちでしたか?
答:言葉とくらしの不安でいっぱいだった。それで中国では夜に日本語を習いに行っていた。
問:日本に来て生活はどうでしたか?
答:1年目は、きれいで、挨拶もして、とてもいい国だと思った。二年目に年金のことが心配になってきた。それですごく仕事をした。月〜金は鉄工所で働き、土日は大工の手間や清掃のアルバイト。会社は時間がお金。言葉がわからず遅いと言われ、辛い思いをした。
問:秋子さんとの出会いは?
答:大工時代に友人の紹介で知り合った。優しくて、可愛かった。
問:その通りとてもすてきな方ですね。今の生活はいかがですか?
答:定年を過ぎても働いていたが、支援法ができたので辞めても生活はできている。元気に暮らせているので、ありがたい。
問:言葉が分からず困ったことを話して下さい?
答:来て四・五年したころバイクを買い、ガソリンを入れに行ったら店員が「レギュラー?」と言うのがわからず、ガソリン、ガソリンと連発していた。買い物するにも不安だらけだった。
問:日本語教室はどうですか?
答:楽しい。教室では、難しい言葉より毎日よく使う言葉を知りたい。長い文より短い文を習いたい。
いつも大きな声と明るさで周りに笑いを振りまいている江田さん。実は中国では調理も学んでいたとのこと。家庭でもその腕前を存分に発揮されています。